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2006.07.02 ‘靴ひも’
実家の近くで、偶然に元彼女と逢った。
高校の時の彼女である。
来月僕は、結婚する為
久し振りに家に帰ってきていた。

『東京での暮らしは、どう?』

『まぁまぁ、だよ。』

彼女は地元で、教師をしている。
そんな、ため息交じりの彼女が

『仕事が忙しくて、相手も見つからないわ・・・』

『いい人は、案外近くにいるもんだよ』


雨の降り続けている‘神戸’の街並みを見ている。
遠く見える‘ポートアイランド’の夜景が綺麗だ。
 
二人で、歩くのは何年ぶりだろう?
傘を差し出す雫が
あの頃の‘情景’を映している。

『そう、結婚するんだ・・・』

ポツリと彼女が呟いた。
その後は、何も語らず、ただ雨の‘神戸’を歩いた。

やがて、新神戸のホームに辿り着き
新幹線のホームに向かう途中、

『待って、靴!』

『うん?』

『‘靴ひも’が解けているわ、
 相変わらず 昔のままなんだから・・・』


笑みを浮かべながら彼女は
僕の‘靴のひも’を結び直してくれた。
そして、僕の目を見ながら


『ねぇ、今度の彼女はちゃんと結んでくれているの?』


遠い空から呼び込むように、
今年も夏がやってくる。
誰にも同じように、時間だけが流れてゆく

帰りの新幹線で‘名古屋’あたりだろうか?
‘靴ひも’を眺めながら、


『彼女は、誰の‘靴ひも’を結ぶのだろう?』


そんな切なさの思いを感じながら
僕は‘ひとり言’を語りかける。


この道の人生が続く限り 
違う人生を歩んでいても 
何処へ行こうとしても
誰かを愛していても
きっと何処かで
僕達は、何かで結ばれていると思う
そう、遠く離れていても・・・

‘だって、同じ空の下に、生きているのだから・・・・・’
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